Goshin Jyutsu

Art of self-defense

護身術

護身術とは、文字通り自分自身を危険から守る方法のことです。自分自身を守るのには、まず第一に安全を保つことです。安全を保つとは危険に近づかないことです。危険はどこにでもあります。だから、全ての危険をさけることはできません。では、どうしたらよいのかを考えるのです。そうすると、考えられる限りの危険を避けることはできます。それだけでも、相当な数の危険を避けることができるはずです。
では、一人で夜道を歩く時のことを考えてみましょう。まず、*治安の悪い地域には行かない。*狭い路地や人の通行が無いようなところは避ける。*広い道路か通行する人があるところを歩く。*歩道の中央を歩く。*ポケットに手を入れて歩かない。*ときどき後ろを振り返る。*道路に障害物があるかなど道路の状況を見る。このような行動だけでも危険を避ける効果があります。夜道を歩くときのことを考えただけでも、すぐに、いくつかの危険を避ける行動を思いつくでしょう。
ほかの状況についても考えてみましょう。たとえばホテルなどでも、*エレベーターには一人では乗らない。*乗る人の様子を観察して安全を確かめてから乗る。*駐車場では自動車の窓は必要がないときは開けない。*たとえ、あなたがお金持ちだとしても、必要がないときには服装や持ち物は、いかにもお金持ちですという恰好をしない。*若い女性は、必要以上に女性を強調するような服装をしない。などなど、いろいろな場面を想像して考えるのです。そうすることで、何も考えることをしなかった自分と、考えて気を配ることができるようになった自分とでは安全の差は大きいものがあります。こうした気づきを道場で話し合うことも護身術の訓練です。
*いつもホイッスルを持ち歩く。*文房具や家庭用品で武器には見えない物で武器になるものを持ち歩く。*仕事場ではハイヒールで、帰りに夜道を歩くならば走り易い靴に履き替える。このように危険を避けることを考え、そして、そうした場面に対応できる用意をすることが“心得”KOKOROEです。護身術とは“心得”KOKOROEを修練する方法でもあるのです。そして、さらに自信を持つために武術の修練を積みます。
さて、武術としての護身術です。世界武術連盟の護身術の中心には日本拳法があります。日本拳法の技に反撃技を組み合わせて約束稽古を行います。護身術の攻撃技は徒手格闘術と同じように日本拳法の技です。反撃技は、指導者の体験によっていろいろ特色があります。護身術の稽古も約束稽古を練り上げ、技を積み重ねます。さらには、日本拳法の防具を着けて約束稽古を行います。ナイフや刀、拳銃や小銃、棒などの武器に対処する稽古も行います。徒手格闘術と同じように二人ひと組で、Aの組とBの組のどちらの演武が素晴らしいか競技を行うこともできます。約束稽古による仮想の体験をたくさん積むことが大事です。そうすると、実際の危険に遭遇したときに的確に対処できるようになるのです。